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2006.11.6

連日、「岐阜の中学2年生女子のいじめ自殺」の取材を担当していました。

お父さん、お母さんからは「娘が生きた証を残したい」という想い、そして「娘のようにいじめで苦しみ自殺を選ぶ子供をなくしたい」という願いから、「スーパーモーニング」の取材において、初めて少女の名前と小さい頃の写真を公開していただけました。

そしてお父さん、お母さんのお話や、同級生の子供達に学校の様子などを聞いてみると、これまでとは違う「新しいいじめの構図」が浮かび上がってきました。

これまで、わたしたち大人は「いじめ」を語るとき、「弱い者いじめ」「いじめられっ子」「いじめられる方も悪い」といった言葉で『捉えがち』でした。

でも、彼女は違いました。誰から見ても愛情いっぱいの家庭に育ち、学校が大好きでリーダー的な存在の女の子だったのです。

正義感溢れる彼女は、ある時、いじめられていた下級生を庇ったことで今度は自分がいじめの標的にされてしまったのです。

今の時代はこの少女のような「明るく善良な優等生」がいじめられるのだというのです。

「ウザイ」「キモイ」などと自分の尊厳を踏みにじる言葉の暴力を受け、「一生懸命で何が悪い」「真面目の何が悪い」と少女は母親の前で悔し涙を流していたといいます。

母親は「うちの子は強かった。でも、強すぎてダメだったんでしょうか・・・」とさみしそうにつぶやきました。

学校側も後に、「強い子だから、(このくらいのことなら)大丈夫だと思ってしまった」と謝罪しました。

連鎖反応のように全国各地で起こるいじめ自殺。食い止める術はないのでしょうか。

周りの大人たちが「そんな程度のコトで自殺するはずがない」と考えているうちは苦しんでいる子供達の心を救えないと思います。

いじめに遭っている子供にとって、「自殺」が解決策の一つとしてわたしたち大人が思うよりも身近な選択となっていることを真剣に受け止めなければなりません。

もしも今いじめに悩み自殺を考えている人がこの文章を読んでくれるなら私から伝えたいことがあります。

人は独りでは生きていけません。

必ずあなたを必要としてくれる人がいます。もし今身近にいなくてもこれから出てきます。

そしてあなたも誰かを愛して必要と思ってください。

そうすることで乗り越え、自分の命と周りの人たちを大事にしてください。

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